* 戦場の性分と妄言 * リカルド「ボサッと突っ立つな!死ぬぞ!」 スパーダ「へいへい…」 エルマーナ「なんや、ピリピリしとんなぁ〜…」 リカルド「周囲に気を配れと言っているだろう!っ伏せろ!」 スパーダ「って言われたって、どうせ何も来やしねぇ… ドーンッ!!! イリア「ひゃぁ!」 スパーダ「うぉお!?・・・っぶね〜!」 ルカ「酷い衝撃…転んじゃった。皆、大丈夫!?」 エルマーナ「頭打ったぁあ〜!」 アンジュ「私は破片が掠めただけだけど…本当危険ね。」 リカルド「だから言っているだろう!此処は戦場なんだ、互いが殺し合っている場所だぞ!…気を抜いた瞬間、死ぬと思え。」 スパーダ「でもよ、別にそこまでしなくたって…確かに今のは危なかったけどよ。」 リカルド「…そうやって気を抜き、目の前で戦死していった友や知人を何十人と見てきた。」 スパーダ「・・・」 リカルド「本当ならば、お前達のような未来のあるガキをこんな戦場へ連れて来たくは無かったのだがな。状況が状況だ。だからこそ俺は…」 スパーダ「・・・悪ぃ。」 リカルド「前線が移動したとは言え、伏兵や残党が残っている。気を抜いたら首が飛ぶぞ。出来る限り俺も周囲へは気を配っているが…。」 ルカ「うん、ごめんね、リカルド。」 イリア「戦場の事はプロに従うのがイチバンってコトね。アタタ、腰打った…」 エルマーナ「頼りにしとるで、リカルドのおっちゃん!」 リカルド「…それは良いが、ラルモ。お前はコッチに来い。頭の傷の消毒だ。」 エルマーナ「はぁ〜い」 リカルド「それから、ミルダは自分の足を捻っていないか確認してアニーミの腰の様子を見てやれ。」 ルカ「うん!」 スパーダ「・・・沢山の幼子を抱える一家のお母さんみてぇな奴だな…。」 アンジュ「スパーダ君、妄想が声に出てるわよ?」 スパーダ「居る事ねぇ?5人の子供を纏め上げる肝っ玉母さん、みてぇなの。」 アンジュ「確かにそれっぽいわね。シッカリ者の長女、不良の道に入った長男。」 スパーダ「気が強い次女に、気弱な次男。」 アンジュ「好奇心旺盛な三女と、オマケに食べ盛りなペット!」 スパーダ「でひゃひゃひゃ!それそれ!」 アンジュ「うふふ。たまにお母さんが弱いところ見せちゃうと、子供全員で団結してお母さんを励ましたりするのよね。」 スパーダ「ぶひゃひゃひゃ!」 気を抜いて妄想大会をしていた二人の所へ残党が襲い掛かり、再度リカルドに叱られるのは別の話。 中々帰ってこない父さんはガードル、という所まで二人の妄想を進めようかと思ったのですが、流石に故人を使うのはどうかと思って自重↓ 「父さん役は俺がやりたいところだけどよ、息子役になっちまってるからなぁ」 「流石に兼任は出来ないわね。ガードルはどうかしら?」 「甲斐性なさそー!!ぎゃはははは!」 「稼ぎ少ない挙句、家に帰ってこないから大変ね。私も働いた方が良さそう…」 「でひゃひゃひゃ!ペットが良く食うしなぁ〜!」 「スパーダ君も働いてよね。長男なんだから。」 「ケッ!何で俺が!」 みたいな。 でも実際、そんな感じだと思う…。 え?父親役がハスタ?そりゃねーぜセニョリータ。 「父親役にハスタはどう?」 「薬中やアル中みてぇな奴にリカルドを任せられるかよ!」 「…妄想にキレないで頂戴。でもまぁ、流石長男ね。不良だけどヤル時にはやる子よ。」 「第一、家族全員が父親嫌ってんじゃねぇか。」 「それもそうね、次女が特に。」 あ、パロで家族小説書きたくなってきた(笑) 2007.12.20 水方 葎 |