* ゴングは鳴らされた *




















※キャスペン風味注意!実際は(キャス+ペン)→ローなんで大丈夫だと…。






ギシリと、木目の板が悲鳴を上げた。
それはペンギンが一歩あとずさり、逃げ場を無くした音だった。
「・・・ねえ。考えて、くれた?」
「・・・・・・・・。」
殊更ゆっくりと歩きペンギンを追い詰めていたのは、キャスケット。
人懐こい笑みは消え、今はただ唇の端を歪めただけのような顔。トレードマークの帽子の下からは、赤みを帯びた褐色の目がギラギラと光って見えた。
「おれ、本気なんだけどなあ。」
笑っていない目で獲物を追い詰めるその姿は、まるで 獣 。
「考えるも、なにも、」
背に壁を預けたペンギンは静かに、しかし強く、対峙した相手を睨みつける。
呆れるように出された声は、少し掠れていた。
ため息混じりのそれに、キャスケットが笑みを消す。
その能面のような冷たい表情に、ペンギンはキャスケットの中に違う生き物を見た気がした。本能が逃げろと警告しているけれど、もう下がれる足場など、無い。敵と対峙した時すら味わう事のない感覚が、ペンギンを支配した。
「船長が大事?・・・でもさあ、ペンさん。」
キャスケットの腕がひゅ、と振り上げられ、ペンギンの背後の壁へと叩きつけられた。ダンッ、と一際大きな音が辺りに響き、ビリビリとした振動が背へ伝わる。


「愛してるって、おれ、言ったよね?」



聞かなかった事にする、なんて。
都合が良すぎるよ。


ぼそりと耳元で囁いたキャスケットは、軽く身を引いた。
同時に、チラリと舌で唇を舐める。

その濡れた赤が、妙に生々しく。



「・・・譲れないから。」



じゃ、また。そう言って背を向けたキャスケットを見送ったペンギンは、ゆるりと空を見上げた。
そうして、小さな舌打ちを一つ。



「おれにだって、譲れないものはある。」






 さ あ 始 め よ う 、 ハ ー ト の 奪 い 合 い !















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〜楽屋裏 事実はこうだった〜

ロー「お前ら、さっき何やってんだ?」
キャス「え?いや、別に?」
ペンギン「・・・まあ、俺達にも色々あるんだ。」
ロー「ふーん?そういえば今夜さあ、」
ペンギン「ああ、一緒に寝る準備はしてあるぞ?」
キャス「・・・・・。」
ロー「いや、さっきベポがな、『最近ペンギンとばっかり寝てる!ずるい!』って言ってたから、今日はベポと寝る事にした。」

ペンギン「・・・・・・・・。」
キャス「・・・・・・・・。」

ロー「じゃあまた後でな。」



ペンギン「・・・・・・。」
キャス「・・・・・・えーと、」
ペンギン「・・・・・・・。」
キャス「すいませんでした(色々な意味で)」
ペンギン「いや・・・。」
キャス「あ、じゃあ明日はおれg」
ペンギン「待て」
キャス「いいじゃないですか!おれだってたまには!」
ペンギン「そう言ってお前、何回朝寝坊してると思ってるんだ。」


以下、最初に戻るような。



キャスは獣を飼ってるし、ペンギンはそれと対峙した事がありますよ、って話(^w^)
「・・・・(おれだって船長を)愛してるって言ったよね?」
「(今夜の添い寝係を)譲れないから。」
っていう、超下らない話でした!ペンキャス風味…になったのかな・・・?

ハートの奪い合いは、船長の一人勝ちの模様。









 水方 葎